看護師から大学助教にジョブチェンジ!

病院のなかの看護師として働くのと、大学の中で助教として働くのは世界が違う?! 職業:看護師(属性:ヲタク)→助教(属性:ヲタク)にジョブチェンジした奴がび っくりしたことをブログにします

裁量労働制に勤務形態が変わるということ

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現場の本当の声は、なかなか表に届かないものである

 

 

 

教授「教員は、5分働いても24時間働いても給料一緒なんだよ」
私「へえ…???」

 

最近話題ですね、裁量労働制


 看護師のときは、出勤したらPCで出勤の入力をして、退勤時もPC入力。
残業せざるをえない時は、師長さんがいいよって言ったら残業時間を入力できる。ってかんじでした。

「へえ~教員は出退勤処理ないんだ~」

 ぐらいにしか思ってなかったけど、いざ仕事が始まってみると。

 帰れるときはそこそこで帰れるんだけども、3年生の病棟実習が本格的に始まると、
夜遅くまで学生の記録を確認したりアドバイスしたり、
自分自身の研究も進めなきゃいけないし、学校運営に関する雑用が色々あるし、
自分が学生のときは見えてなかった先生たちの仕事が「エッッッッッッ?!」っていうほど。

 夜の9時ぐらいに「いる?」って仕事に関するヘルプの呼び出しが教授からあることも別に珍しくないです。
(でも教授には色々ほんとによくしてもらってるし、教授自身の帰宅時間が深夜1時とか2時でエグい)
(きっと実態に関しては諸説あります)

 

  いやいやいやいやいや、帰れねええーーー

 

 集中治療系の部署にけっこういたから、集中治療系の部署は一般病棟に比べてけっこうチンで時間どおりに次の勤務者に渡す(というか、自分の与えられた日勤時間内などに仕事が終わってないのは問題)ので、これはギャップがありました。
だってほら、だいたい一日のうち患者さんに行うケアや処置、検査って決まってて、
そういう日勤帯じゃないとなかなかできないケアとか、ちゃんとその時間帯にしてないと
夜勤者「は? 私にやれってこと?」ってなるじゃんふつうに。
 夜勤帯は日勤に比べて受け持つ患者さんの数がとても増えるので、必要なことはなるべく日勤帯の人の多い時間帯に終わらせておくのが鉄則。ベッドサイドに置いてある必要物品の補充だって、自分の勤務帯でちゃんと完結させてないと、
夜勤者「は? このクソみたいな状態で私に患者みろってこと?」
ってなるじゃんふつうに。

 要するに、シフトシフトで求められているタスクがある上に時間で区切られているので、その範囲内で終わらせないといけないという状況なんですよね。逆に言えば、それが終わって、ほかの人の業務も終われば(ちゃんと終わるようにできてる)、何の未練も懸念もなく帰れるわけです。

 しかしこの裁量労働はそこらへんの境界線が全て無いようなもの。


 月1回、自分で自分の労働時間を毎日記したファイルを事務に提出するんですけど。
実際学校にいたのは軽く12時間を超えるけれども、そんなの書けるわけねえ…
助教仲間の子は教授に勤務時間を長く書きすぎてないかチェックされてるみたいだし、
うちんとこの教授もそこそこの時間しか書いてないみたいだし…

 かくして労働時間の表には、嘘8000の「8時間ぐらい勤務しました☆ミャハ☆」みたいな平和な時間を書き込みます。
 少し簡単で、何も考えなくていい事務作業が追加されただけ。
 
 21時、今日はなかなかいい時間に帰れてるんじゃない?って看護の教育棟を見上げると、まだたくさんの明かりが。
…教授の死亡年齢もしくは血管系疾患発症年齢と労働時間の相関とか研究したら、絶対何か結果出そうだよね。


 残業代つかないの辛いなあ、毎月おんなじ給与明細。
 看護師のときは夜勤回数や休日出勤の回数、残業の程度によって毎月手取りが少し違ったから楽しかったけど。
 


 休日出勤といえば、まあまあの数の教授たちが土日出勤してきて自分自身の仕事なんかをやっています。
平日は学校運営のことなんかで会議漬け、何かの資料づくりとか、大学院生や外部の研究のアドバイザーをしたりして、
自分の授業資料を改善したり、外部講義の資料作ったりなんかができないみたいです。


 教育機関だから色んな先生が研究するために、「これで倫理的に大丈夫っすか」っていう申請書を出すんだけども、
それをチェックするのも同じ機関の教授クラスの先生たちだったり。
 このための会議やチェックのための労力や、これも大変そう。
教授たちは大変だし、承認までに紆余曲折時間かかって研究者も大変だし。
 日本でも施設によるかもしれないけど、米国のどなたかは、「承認を早めるために専門の機関を設置したり、チェックする人間にエクストラでお金を支払っている。ボランティアだとなかなか難しい」って言ってました。
 なんかボランティア的な仕事多すぎるんだよなほんと。
 給料ぜんぜん変わんないのにやることがヘビーすぎる。
 そんなんだから「私やりたくないですぅ」「ほかのことで忙しいですぅ」みたいに仕事を掻い潜ってやりすごそうとする先生も出てきて、一部の先生にばっかり負担がかかるのではって思う。


 学校で先生なのに、学部生に教えるための時間が1割ぐらいしか持てないのってほんとどうにかなんねーのかな、
 おかしいでしょって思います。何屋さんなのかわかんねーな。

 


★Take Home Useless Message★

裁量労働制の勤務時間報告書はクソ】

裁量労働は確かにどこまでもブラックになれる】

【自分の能力をつきつけられる】


労働時間の概念はけっこう壊れますよね